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砂浜の植物

カニ観察のポイント

海から陸へと続く砂浜の緩やかな移行帯(エコトーン)は、海からの波や風がもたらす特異な環境となっており、そんな環境に適応した多くの動植物が生息・生育しています。植物、昆虫、鳥類をはじめとして多様な生きものが食べる・食べられるという命のつながりのもと、特異な生態系を作り出しているのです。

 砂浜は”生きものと生きものが出会う場所” 

海から吹き付ける強い潮風は砂を吹き飛ばし、ある時は盛り上げるなど砂を大きく移動出せるため、砂浜に大きな撹乱をもたらします。このような撹乱や乾燥、貧栄養といった砂浜独特の環境に適応した植物は「海浜植物」と呼ばれ、特殊な性質や形状が発達しています。

砂浜に生育する植物たち

​砂浜の環境は、風や砂による影響の度合いにより波打ち際から「不安定帯」、「半安定帯」、「安定帯」と大きく3つのゾーンに分けられ、それぞれのゾーンに適応した植物が生育しています。

砂の生きものリーフレット2020-03.jpg

 [不安定帯] に生育する植物

コウボウムギ

カヤツリグサ科/多年草

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■環境省RL   :−

■福岡県RDB:−

​【特 徴】

太くて短い茎と硬い葉は砂混じりの強い潮風に耐えます。初夏には筆に似た花の穂が出ることから「フデクサ」と呼ばれることも。

砂の中で硬くて丈夫な地下茎が枝分かれして広がり、砂浜海岸一面に群落をつくります。

ハマニガナ

キク科/多年草

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■環境省RL   :−

■福岡県RDB:−

​【特 徴】

砂の中の浅いところに地下茎を伸ばし、葉と花が砂の上に出ています。強い潮風で砂を被ってもなんのその!葉柄が伸ばして葉を砂の上に出します。黄色い花は春から秋にかけて見られます。名前のとおり、葉や茎はとても苦いです。

ネコノシタ

キク科/多年草

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■環境省RL   :−

■福岡県RDB:−

​【特 徴】

砂の上を這うように長く茎を伸ばし、夏の暑い日差しの中で次々と黄色い花を咲かせます。葉は厚く、かたい毛が生えているためザラザラした手触りが猫の舌に似ているというのが名前の由来です。

スナビキソウ

ムラサキ科/多年草

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■環境省RL   :−

■福岡県RDB:−

​【特 徴】

単独で生えているようにも見えますが、砂の中で地下茎が枝分かれしています。初夏から夏にかけて咲かせる花はとてもよい香りで、渡り途中のアサギマダラが蜜を吸いに訪れます。茎や葉には白毛が生えています。

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